第15回 寝不足との戦い <北九州~鹿児島>
久しぶりの布団で寝心地がよかったが、よく寝付けず寝不足気味だった。 朝ごはんもご馳走になり、本当におじさんには感謝したい。人にいろいろやさしくしてもらうと、旅をしてよかったとなぁと感じる。
出発するとき、おじさんとおばさんにあいさつをし、お世話になったお返しになしを2個あげた。2人と別れ、また1人となった。
出発して早々、荷物を少し整理しようとコンビニに寄った。コンビニに着き、荷物の整理をしていると、1人のおじさんに声をかけられた。話してみるとこのおじさんも自転車によく乗る上、中国によく行っているようで、中国のことをあれこれ話してくれた。物価が安く1日500円で十分な生活ができること、ラーメンや餃子は20~30円だとか。
一通り旅の話をしたあと、つぶつぶみかんジュースをもらい、再び走り出した。このとき、おじさんに黒崎から国道3号線ではなく、国道200号線で走った方がいいよと教えてもらったので、福岡市をバイパスするように熊本方面へ向かった。
国道の200号線の道は、はじめは登りが多かったものの途中から川沿いの道になり、走りやすくなった。しかし、眠気が何度も襲ってきてつらかった。飯塚のまちで休憩ついでに買い物をし、大宰府の天満宮に向かうため、国道200号線から離れ、県道を走った。
思わぬ山道に苦戦し、どうにか天満宮に着いたが、あんまり見るものはなく、がっかりした。すっかり、昼食を取り損ねたので、しかたなしに、なしを6個食べて遅い昼食にした。甘い梨はやっぱりおいしい・・・
久留米を過ぎ、小栗峠を越え、山鹿のまちに着いた。今日は山鹿のまちで泊まろうと思っていた。それは、山鹿のまちが温泉で有名なまちであったので、朝から絶対に温泉に入ろうと決めていた。
まちに着き、スーパーで買い物をし、ついでに店員にお風呂屋の場所を聞いたら、なんとお風呂はこのスーパーの地下にあるとのこと。これには驚いた。ともかく、お風呂に行ってみると、入浴料が130円だった。これにも驚いた。さすが湯のまち・・・
一旦、夕食の買い物をし、夕食をとるため近くの公園でテントを張り、麻婆豆腐を作って食べた。そして、一目散にさっきのお風呂屋へ。「さくら屋」という名前で、やはり有名らしく、入浴者用のノートには「最高」や「ありがとう」などの書き込みで埋め尽くされていた。お風呂は、ノートに書いてある通り、建物もきれいでいいお湯だった。本当にいいお風呂にめぐり合った。
翌日、寝起きが悪く朝食をとり、9時半ごろ出発した。どうも、ここ数日ぐっすり眠れない。なんでだろうか・・・
山鹿のまちを出るとき、温泉の水をもらい麦茶パックを入れ、麦茶にした。
まちを出てから寝不足からか足が重い。まったく、前に進まなかったが、やっとの思いで、昼前に熊本に着いた。
熊本では、熊本城は見ておこうと決めていたので、城に寄ってみた。熊本城は、日本の三大城と言われているだけあって、立派なつくりだった。天守閣の前のやぐらから見た、天守閣は最高の眺めだった。熊本城は、西南戦争の舞台となっていたことは知っていたが、加藤清正が作った事は知らなかったので、ちょっと勉強になった。
城を見た後は、まちのファストフード店でハンバーガーを食べたが、あまり乗り気がなく、再び南に向かい出発した。
この日は、水俣まで行きたかったが、途中、小川町のスーパーで休憩をとったが、疲れで限界が来たのかベンチでウトウト眠ってしまった。
そんなこともあり、八代に着いたのが5時ぐらいだった。八代のまちに着き、お風呂に入りたかったが、洗濯した服がなかったので、コインランドリーに寄り、服を洗濯してから、お風呂に入ることにした。しかし、コインランドリーでも眠くなり、お風呂に行くことや泊まる場所を探すのが面倒になっていた。そんなこともあり、このコインランドリーで眠ることにした。ここは、トイレがあり、クーラーが利いていて、その上、24時間営業だった。本当は、いけないことだが、買ってきた夕食を済まし、申し訳なく端っこで横になり、夜を明かした。
コインランドリーで寝るのは、ちょっと無謀だった。
やっぱり、寝付くことはできず、やっぱり寝不足。6時半に起きてしまった。しかし、この日は、早く起きないと鹿児島までの160kmを夕方までに走りきることができない。寝不足の身には、160kmははっきり言って地獄だ。
眠気を覚ますように、八代を出てからは、山道が続く。しかし、幸いなことに空が雲っていたので、あまり熱くなく走りやすいコンディションだった。
水俣までの50kmを飛ばし、10時ごろに着いた。水俣で朝食のおまけとしてパンを食べ、自分を元気付けた。水俣~阿久根~川内は、海沿いで、多少、アップダウンがあったが、走りやすかった。川内で遅い昼食とアイスを食べた。九州に来てから、アイスを食べることが多くなった。疲れているのか、暑いせいなのか・・・
川内でゆっくりしてから、この日の山場の中川峠を越えることになったが、串木野までが思ったよりもてこずり、逆に中川峠の方がたいしたことがないように思えた。
峠を越えて、ついに鹿児島に入った。鹿児島の市街地に着いたのは夕方5時。鹿児島からは、屋久島に行くことにしていたので、まず、フェリー乗り場に行き、フェリーの時間などを見に行った。フェリー乗り場は、奄美諸島などへの島への船便が多いこともあり、結構きれいだった。乗り場の近くには水族館もあり、港というよりも公園に近い。
フェリー乗り場で、フェリーの時間と料金を確認した後は、近くの銭湯に行きお風呂に入った。前日、コインランドリーで寝てしまい入っていなかったので、とっても気持ちよかった。お風呂の後は、近くのスーパーでお弁当を買い、再びフェリー乗り場に向かった。フェリー乗り場で泊まろうとしたが、ちょっと不安だったので、乗り場にいたガードマンに聞いたら、水族館の入口玄関なら安全だと教わった。困った時は、やっぱり地元の人に聞くのが一番だ。
結局この日は、港の水族館の玄関前のベンチで寝袋に包まり、眠った。次は、世界遺産の島、屋久島を目指す。
●37日目 8/30(日)、晴れ、走行距離148.1km
北九州(福岡県)→飯塚(福岡県)→大宰府(福岡県)→久留米(福岡県)→
山鹿(熊本県)
●38日目 8/31(月)、晴れ、走行距離82.1km
山鹿(熊本県)→熊本(熊本県)→八代(熊本県)
●39日目 9/1(火)、くもり時々雨、走行距離172.6km
八代(熊本県)→水俣(熊本県)→川内(鹿児島県)→鹿児島(鹿児島県)
⇒ここまでの走行距離3692.2km
<第16回へつづく・・・>
出発するとき、おじさんとおばさんにあいさつをし、お世話になったお返しになしを2個あげた。2人と別れ、また1人となった。
出発して早々、荷物を少し整理しようとコンビニに寄った。コンビニに着き、荷物の整理をしていると、1人のおじさんに声をかけられた。話してみるとこのおじさんも自転車によく乗る上、中国によく行っているようで、中国のことをあれこれ話してくれた。物価が安く1日500円で十分な生活ができること、ラーメンや餃子は20~30円だとか。
一通り旅の話をしたあと、つぶつぶみかんジュースをもらい、再び走り出した。このとき、おじさんに黒崎から国道3号線ではなく、国道200号線で走った方がいいよと教えてもらったので、福岡市をバイパスするように熊本方面へ向かった。
国道の200号線の道は、はじめは登りが多かったものの途中から川沿いの道になり、走りやすくなった。しかし、眠気が何度も襲ってきてつらかった。飯塚のまちで休憩ついでに買い物をし、大宰府の天満宮に向かうため、国道200号線から離れ、県道を走った。
思わぬ山道に苦戦し、どうにか天満宮に着いたが、あんまり見るものはなく、がっかりした。すっかり、昼食を取り損ねたので、しかたなしに、なしを6個食べて遅い昼食にした。甘い梨はやっぱりおいしい・・・
久留米を過ぎ、小栗峠を越え、山鹿のまちに着いた。今日は山鹿のまちで泊まろうと思っていた。それは、山鹿のまちが温泉で有名なまちであったので、朝から絶対に温泉に入ろうと決めていた。
まちに着き、スーパーで買い物をし、ついでに店員にお風呂屋の場所を聞いたら、なんとお風呂はこのスーパーの地下にあるとのこと。これには驚いた。ともかく、お風呂に行ってみると、入浴料が130円だった。これにも驚いた。さすが湯のまち・・・
一旦、夕食の買い物をし、夕食をとるため近くの公園でテントを張り、麻婆豆腐を作って食べた。そして、一目散にさっきのお風呂屋へ。「さくら屋」という名前で、やはり有名らしく、入浴者用のノートには「最高」や「ありがとう」などの書き込みで埋め尽くされていた。お風呂は、ノートに書いてある通り、建物もきれいでいいお湯だった。本当にいいお風呂にめぐり合った。
翌日、寝起きが悪く朝食をとり、9時半ごろ出発した。どうも、ここ数日ぐっすり眠れない。なんでだろうか・・・
山鹿のまちを出るとき、温泉の水をもらい麦茶パックを入れ、麦茶にした。
まちを出てから寝不足からか足が重い。まったく、前に進まなかったが、やっとの思いで、昼前に熊本に着いた。
熊本では、熊本城は見ておこうと決めていたので、城に寄ってみた。熊本城は、日本の三大城と言われているだけあって、立派なつくりだった。天守閣の前のやぐらから見た、天守閣は最高の眺めだった。熊本城は、西南戦争の舞台となっていたことは知っていたが、加藤清正が作った事は知らなかったので、ちょっと勉強になった。
城を見た後は、まちのファストフード店でハンバーガーを食べたが、あまり乗り気がなく、再び南に向かい出発した。
この日は、水俣まで行きたかったが、途中、小川町のスーパーで休憩をとったが、疲れで限界が来たのかベンチでウトウト眠ってしまった。
そんなこともあり、八代に着いたのが5時ぐらいだった。八代のまちに着き、お風呂に入りたかったが、洗濯した服がなかったので、コインランドリーに寄り、服を洗濯してから、お風呂に入ることにした。しかし、コインランドリーでも眠くなり、お風呂に行くことや泊まる場所を探すのが面倒になっていた。そんなこともあり、このコインランドリーで眠ることにした。ここは、トイレがあり、クーラーが利いていて、その上、24時間営業だった。本当は、いけないことだが、買ってきた夕食を済まし、申し訳なく端っこで横になり、夜を明かした。
コインランドリーで寝るのは、ちょっと無謀だった。
やっぱり、寝付くことはできず、やっぱり寝不足。6時半に起きてしまった。しかし、この日は、早く起きないと鹿児島までの160kmを夕方までに走りきることができない。寝不足の身には、160kmははっきり言って地獄だ。
眠気を覚ますように、八代を出てからは、山道が続く。しかし、幸いなことに空が雲っていたので、あまり熱くなく走りやすいコンディションだった。
水俣までの50kmを飛ばし、10時ごろに着いた。水俣で朝食のおまけとしてパンを食べ、自分を元気付けた。水俣~阿久根~川内は、海沿いで、多少、アップダウンがあったが、走りやすかった。川内で遅い昼食とアイスを食べた。九州に来てから、アイスを食べることが多くなった。疲れているのか、暑いせいなのか・・・
川内でゆっくりしてから、この日の山場の中川峠を越えることになったが、串木野までが思ったよりもてこずり、逆に中川峠の方がたいしたことがないように思えた。
峠を越えて、ついに鹿児島に入った。鹿児島の市街地に着いたのは夕方5時。鹿児島からは、屋久島に行くことにしていたので、まず、フェリー乗り場に行き、フェリーの時間などを見に行った。フェリー乗り場は、奄美諸島などへの島への船便が多いこともあり、結構きれいだった。乗り場の近くには水族館もあり、港というよりも公園に近い。
フェリー乗り場で、フェリーの時間と料金を確認した後は、近くの銭湯に行きお風呂に入った。前日、コインランドリーで寝てしまい入っていなかったので、とっても気持ちよかった。お風呂の後は、近くのスーパーでお弁当を買い、再びフェリー乗り場に向かった。フェリー乗り場で泊まろうとしたが、ちょっと不安だったので、乗り場にいたガードマンに聞いたら、水族館の入口玄関なら安全だと教わった。困った時は、やっぱり地元の人に聞くのが一番だ。
結局この日は、港の水族館の玄関前のベンチで寝袋に包まり、眠った。次は、世界遺産の島、屋久島を目指す。
●37日目 8/30(日)、晴れ、走行距離148.1km
北九州(福岡県)→飯塚(福岡県)→大宰府(福岡県)→久留米(福岡県)→
山鹿(熊本県)
●38日目 8/31(月)、晴れ、走行距離82.1km
山鹿(熊本県)→熊本(熊本県)→八代(熊本県)
●39日目 9/1(火)、くもり時々雨、走行距離172.6km
八代(熊本県)→水俣(熊本県)→川内(鹿児島県)→鹿児島(鹿児島県)
⇒ここまでの走行距離3692.2km
<第16回へつづく・・・>
8/30~9/1のルート地図(クリックすると拡大された地図が出ます)
大宰府の天満宮<左>と熊本城<右>(大宰府、熊本)