第19回 ユンヌの星砂の浜 <与論島~都城>
那覇の奥武山公園で、朝方まで地元のおじさんと泡盛を飲んでいたため、ほ
とんど眠れず、朝を迎えた。この日、3泊した沖縄を後にする。寝ていない状
態で、テントを片付け、鹿児島行きフェリーの出る那覇港へ向かった。
私は、鹿児島に戻る前に与論島に1泊することを決めていたので、フェリー で鹿児島に直接戻らず、与論島に寄り、与論島から飛行機で鹿児島に戻る事に した。
朝8時発の便で、那覇港を出た。フェリーで仮眠をとり、およそ4時間後の昼 ごろ与論島についた。
与論島はとても小さなで、別名「ユンヌ」とも呼ばれ、島には、潮がひいた 数時間しか現れない砂浜の浮き島「百合が浜」がある。
島に着き、港の反対にある百合が浜を目指し、そのまま島をグルッと一周し てまわることにした。途中、学校帰りの子どもたちに出会い、思いがけず、 「こんにちは」と声をかけられた。こちらも「こんにちは」と挨拶し返した。 何か島の人があたたかい。
「ユンヌ楽園」という植物園で島の熱帯植物を見た後、サザンクロスセンタ ーという資料館に寄った。この島にも多く見られおみやげでとして人気のある 「星砂」の成り立ちを紹介していた。なんでも、この「星砂」は、浜辺の砂に 混じり星型をした粒上のものであるが、実は砂ではなく有孔虫という単細胞動 物の殻の一種であるそうだ。島では、百合が浜で多く見つけられるということ だったので、浜で見つけようと思った。
サザンクロスセンターに寄った後は、与論民族村という資料館にも寄った。 こちらは、主に島の昔の生活を再現した家と農機具などがあり、それなりに楽 しめた。
資料館を出て、ほどなくして、百合が浜から一番近くにある大金久海岸に着 いた。ここから、百合が浜へは沖合い1km以上あり、グラスボートに乗るか泳 いでいかなければ着くことができない。私は1km以上泳ぐ自信がなかったので、 グラスボートに乗り、百合が浜に向かった。グラスボートは百合が浜に向かう 途中止まり、海中の珊瑚や魚を見せてくれた。魚はもちろん熱帯系の色鮮やか な魚が多かった。次第に百合が浜に近づくにつれ、浜の白さに驚いた。また、 浜の周りは透き通る青い海。
浜では、ボートが引き返すまで1時間ほど時間があったので、浜の近くの海 に浮かび時間を過した。星砂を何とか探そうとしたが、気が着いたら砂を入れ る袋を持っていなかったので諦めた。
時間限定の浜から青い空と海が大きく広がっていた。ここでは、本当に時間 を忘れ、海に漂っていた。
潮も満ち始め、百合が浜も小さくなりだしたころ、私を乗せたグラスボート は島に戻った。
浜辺に戻ったあとは再び自転車に乗り、残りの島半分をまわった。どちらか というと後半の半分はあまり見るものがなく、あっという間に島を一周してし まった。
この日は、島の役場近くのスーパーでパンを買い夕食にし、近くの浜でテン トを張った。薄暗くなった島の空と海がいつもより広く感じた。
翌日、起きて驚いた。雨というより大雨で、雷が鳴っている上にすごい風。 雲はどす黒く積雷雲とすぐわかるものだった。まさに台風並みの嵐だった。
ザーという雨の音で起されたが、その後は大変だった。強風が吹きつけテン トが飛びそうになった。浜にテントを張っていたので、テントを固定するペグ を打ち付けていなかったので、自分の体を大の字にして寝た状態で必死に風が おさまるのを待った。
何度か雨がやみ、その隙に急いでテントをたたみ、雨が降り始めたら雨宿り をしながら、9時前に島の空港に着いた。空港といっても、小さな島の空港な ので、職員もお客も少なく、搭乗手続きカウンターも小さい。
スカイメイトで鹿児島空港行きのチケットを買い、雨ですっかりびしょびしょ になった荷物をザックにまとめ、自転車も輪行バッグに入れた。
13時前発の便であったので、待合所でパンをかじりながら、鹿児島からのル ートを考え時間を潰していた。
定刻通り、13時前に飛行機は離陸した。朝方の嵐は、すっかり止み、まるで なかったかのように、晴れ渡っていた。飛行機が離陸し、大きく旋回したとき に眼下に、与論島が広がっていた。やっぱり、小さな島だけれども、島を囲む 海は青く澄んでいた。
与論島を飛び立ち1時間半で鹿児島空港に着いた。自転車を組み立てるなど していたら、もう夕方の4時を回っていた。
ここから私は、一路九州を北西に走った。一度、海岸に出て隼人のまちから は国道10号線を走った。
夕陽を浴び山道に苦労しながら、都城のまちに着いたころには、すっかり夜 になっていた。
この日は、都城のまちの公園でテントを張って寝た。
●47日目 9/9(水)、晴れ、走行距離0km(メーター壊れ。実際は+30km)
奥武山公園(那覇市)→那覇港~与論港(与論島)→大金久海岸→茶花海岸
●48日目 9/10(木)、大雨のち晴れ、走行距離32.9km(実際は+20km?)
茶花海岸→与論空港⇒鹿児島空港→隼人(鹿児島県)→都城(宮崎県)
⇒ここまでの走行距離4036.8km(メーター壊れで、実際は+90km?)
<第20回へつづく・・・>
私は、鹿児島に戻る前に与論島に1泊することを決めていたので、フェリー で鹿児島に直接戻らず、与論島に寄り、与論島から飛行機で鹿児島に戻る事に した。
朝8時発の便で、那覇港を出た。フェリーで仮眠をとり、およそ4時間後の昼 ごろ与論島についた。
与論島はとても小さなで、別名「ユンヌ」とも呼ばれ、島には、潮がひいた 数時間しか現れない砂浜の浮き島「百合が浜」がある。
島に着き、港の反対にある百合が浜を目指し、そのまま島をグルッと一周し てまわることにした。途中、学校帰りの子どもたちに出会い、思いがけず、 「こんにちは」と声をかけられた。こちらも「こんにちは」と挨拶し返した。 何か島の人があたたかい。
「ユンヌ楽園」という植物園で島の熱帯植物を見た後、サザンクロスセンタ ーという資料館に寄った。この島にも多く見られおみやげでとして人気のある 「星砂」の成り立ちを紹介していた。なんでも、この「星砂」は、浜辺の砂に 混じり星型をした粒上のものであるが、実は砂ではなく有孔虫という単細胞動 物の殻の一種であるそうだ。島では、百合が浜で多く見つけられるということ だったので、浜で見つけようと思った。
サザンクロスセンターに寄った後は、与論民族村という資料館にも寄った。 こちらは、主に島の昔の生活を再現した家と農機具などがあり、それなりに楽 しめた。
資料館を出て、ほどなくして、百合が浜から一番近くにある大金久海岸に着 いた。ここから、百合が浜へは沖合い1km以上あり、グラスボートに乗るか泳 いでいかなければ着くことができない。私は1km以上泳ぐ自信がなかったので、 グラスボートに乗り、百合が浜に向かった。グラスボートは百合が浜に向かう 途中止まり、海中の珊瑚や魚を見せてくれた。魚はもちろん熱帯系の色鮮やか な魚が多かった。次第に百合が浜に近づくにつれ、浜の白さに驚いた。また、 浜の周りは透き通る青い海。
浜では、ボートが引き返すまで1時間ほど時間があったので、浜の近くの海 に浮かび時間を過した。星砂を何とか探そうとしたが、気が着いたら砂を入れ る袋を持っていなかったので諦めた。
時間限定の浜から青い空と海が大きく広がっていた。ここでは、本当に時間 を忘れ、海に漂っていた。
潮も満ち始め、百合が浜も小さくなりだしたころ、私を乗せたグラスボート は島に戻った。
浜辺に戻ったあとは再び自転車に乗り、残りの島半分をまわった。どちらか というと後半の半分はあまり見るものがなく、あっという間に島を一周してし まった。
この日は、島の役場近くのスーパーでパンを買い夕食にし、近くの浜でテン トを張った。薄暗くなった島の空と海がいつもより広く感じた。
翌日、起きて驚いた。雨というより大雨で、雷が鳴っている上にすごい風。 雲はどす黒く積雷雲とすぐわかるものだった。まさに台風並みの嵐だった。
ザーという雨の音で起されたが、その後は大変だった。強風が吹きつけテン トが飛びそうになった。浜にテントを張っていたので、テントを固定するペグ を打ち付けていなかったので、自分の体を大の字にして寝た状態で必死に風が おさまるのを待った。
何度か雨がやみ、その隙に急いでテントをたたみ、雨が降り始めたら雨宿り をしながら、9時前に島の空港に着いた。空港といっても、小さな島の空港な ので、職員もお客も少なく、搭乗手続きカウンターも小さい。
スカイメイトで鹿児島空港行きのチケットを買い、雨ですっかりびしょびしょ になった荷物をザックにまとめ、自転車も輪行バッグに入れた。
13時前発の便であったので、待合所でパンをかじりながら、鹿児島からのル ートを考え時間を潰していた。
定刻通り、13時前に飛行機は離陸した。朝方の嵐は、すっかり止み、まるで なかったかのように、晴れ渡っていた。飛行機が離陸し、大きく旋回したとき に眼下に、与論島が広がっていた。やっぱり、小さな島だけれども、島を囲む 海は青く澄んでいた。
与論島を飛び立ち1時間半で鹿児島空港に着いた。自転車を組み立てるなど していたら、もう夕方の4時を回っていた。
ここから私は、一路九州を北西に走った。一度、海岸に出て隼人のまちから は国道10号線を走った。
夕陽を浴び山道に苦労しながら、都城のまちに着いたころには、すっかり夜 になっていた。
この日は、都城のまちの公園でテントを張って寝た。
●47日目 9/9(水)、晴れ、走行距離0km(メーター壊れ。実際は+30km)
奥武山公園(那覇市)→那覇港~与論港(与論島)→大金久海岸→茶花海岸
●48日目 9/10(木)、大雨のち晴れ、走行距離32.9km(実際は+20km?)
茶花海岸→与論空港⇒鹿児島空港→隼人(鹿児島県)→都城(宮崎県)
⇒ここまでの走行距離4036.8km(メーター壊れで、実際は+90km?)
<第20回へつづく・・・>
9/9~9/10のルート地図(クリックすると拡大された地図が出ます)
グラスボートから見た百合が浜<左>と真っ白な百合が浜<右>(与論島百合が浜)