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その2 「ワークショップ」はどんなところでやっているの?

 では、「ワークショップ」はどんなところで、どのような場面で使われているなのでしょうか?今回は、実際に「ワークショップ」が活用されている場面や分野を事例を交え、ご紹介します。

 まず、「ワークショップ」が活用されている分野を大きく分けると、「アート系」、「まちづくり系」、「社会変革系」、「自然・環境系」、「教育・学習系」、「精神世界系」、「統合系」の7つに分けられる。(中野民夫著、岩波新書『ワークショップ』より)
 この中で、「アート系」は演劇やダンスなどで、よく「演劇ワークショップ」という形でイベントを行うところは多い。また、「社会変革系」とは、人権や平和といった個人よりも社会を変えていくことに重点を置いた分野でも使われている。なお、「統合系」は、いくつかテーマを併せて「ワークショップ」を行うもので、個人と社会の癒しと社会変革などがこれにあたる。

 私が「ワークショップ」を行う分野は、上の分け方で言うと「まちづくり系」、「自然・環境系」、「教育・学習系」にあたると思う。例えば、環境教育の仕事のなかで、環境リーダーを育てる講座を行う場合に、グループワークの中でよく「ワークショップ」を行う。グループでの活動計画を立てるところから始まり、活動計画を実施して評価をする。評価のあとは、今後の計画を練る作業を受講者にしてもらう。このように環境リーダーの講座では、講義だけリーダーを育てることは難しく、受講者に自ら行いたい活動を計画してもらい、実際に計画した活動をもとに次の活動につながるものをもって帰ってもらうことで、体験と知識を統合させ、市民活動などのリーダーを育てるために「ワークショップ」という手法を行っている。

 また、「まちづくり系」では、住民や行政、業者などのあらゆる立場の人がまちを作る主人公であるため、合意形成をしていくことが重要になる。その合意形成を図る過程で、「ワークショップ」を行うことがある。どういうものをまちに作り、どうデザインするかアイデアを出し合い、合意形成をしていき新たなまちを作るわけです。

 企業でも最近は、研修や会議の場で「ワークショップ」を取り入れるところが多い。新人研修・管理職研修などでは、組織で大切なチームワークや意思疎通を図るために取り入れられ、会議ではアイデアを出し会う場としてや参加者の双方向のコミュニケーションを図るために行われています。

 次回は、実際に私が行っている「ワークショップ」の進行や流れをご紹介します。

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