卒業式
寒い雨の中、講師として行っている小田原の旭丘高校の卒業式に出席しました。
3年生499名の生徒が学校を今日巣立っていきました。このうち、私が受け持ったのは、「情報」で6クラス約240名、選択科目「簿記」で35名(うち12名は2年連続で選択)、「インターン(職業体験)」で18名の約280名で、実に半分以上の生徒を担当していたことになります。
式は、独特のスタイルで、体育館で卒業生と教職員・保護者・来賓が向き合います。ステージ上で卒業証書を受け取る形では、ありません。また、司会やプログラム構成などは、生徒が中心となり、式を作り上げています。感極まって目が潤む生徒や先生・保護者の姿が印象的でした。私も昨年度からの教え子なので、途中込み上げるものがあり、少し熱くなりました。
特に、それぞれ週5コマずつ受け持った「簿記」と「インターン」の教え子たちとはずいぶん、付き合いがありました。「簿記」に興味を持ち、経理・会計・経営専攻の大学や専門学校に進学する子や企業に就職し社会人として活躍する子たちがいます。また、「インターン」で乳児園、介護施設に職業体験に行った子が、それぞれ保育士、介護福祉士を目指して進学します。
式のあと、巣立つ生徒のアルバムの寄せ書きには、次のような言葉を贈りました。
――20代は好きなことを
30代で人生を考えろ!――
この言葉は、私が4年前に仕事で出会った環境教育の企画プランナーの藁谷さんという方の言葉でした。藁谷さんは、残念ながらお若くして亡くなられましたが、いまも私の生き方に強く影響を与えています。卒業した生徒は、間もなく二十歳になります。20代を自分なりに精一杯生きてほしいという願いを込めて、この言葉を贈りました。
別れのあとには、4月からまた新たな出会いの季節が始まります。その前に、明日から在校の1、2年生の学期末のテストが始まり、担当する「情報」の5クラス分約200名の成績付けが私には待っています。