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2006/01/01 (Sun)

その1 「ワークショップ」って何?

 みなさんは、「ワークショップ」と聞いて、どんなことをイメージしますか?
最近は、いろいろなところで耳にする機会が増えたので、「ワークショップ」に参加したことがあるとか、または中には、仕事で「ワークショップ」をやったことがあるという方もいらっしゃると思います。

 連載第1回目の今回は、「この『ワークショップ』っていったい何?」というのを私が普段感じている視点からご紹介したいと思います。

 さて、この「ワークショップ」を私は数年前までは、土建屋さん関係のお店、いわゆる「ホームセンター」のことだと思っていました。これが、そうじゃないんですね~。
 「ワークショップ」を一言で言うと「工房」とか「参加者主体の学びの場」といった感じにまります。つまり、大人数でマニュアルにしたがってモノ作りをしたり、誰かが一方的に講義をしたりするのではなく、参加するみんなでモノ(成果)を協力して作りあげようという場(機会や手段)が「ワークショップ」なのです。

 そもそも、「工房」ということから分かるように技術職・モノ作りの世界では、一つの作品を作るとき何人もの職人が自分の持つ技術や才能を生かし、手をかけてよい作品を仕上げていくものが少なくありません。こういう作品は、大工場で大量生産されたモノとは違う味が出てきます。

 また、一方的に講義を受けて聞いているだけでは、話をしている人の意見や考え方が中心となり、話を聞いている人の意見や考え方がその場にいる人同士に共有されることはなく、話を聞いている周りの人はどう考えているのかよく分からず、話をする人と話を聞く自分の関係でしかありません。議題に関して自分の意見を言い、ほかの人の意見も聞き、みんなで議題を話し会う方が、自分と周りの人の関係が作れて楽しいということがあります。
 
 そこで、「ワークショップ」というものを注目されたのかも知れません。今の世の中、大量生産では本当のいいものは生まれず、また、一方的な講義では、つまらないもので、話す人の意見は聞けても、その場にいる人全員が意見を出し合い、納得できる楽しい話し合いにすることは望めません。何か自分の持っている技術・才能や意見や生かし、作品を作ることや議題を解決することが今の世の中、「ほんまもん」で「楽しい」ことかもしれません。

 さて、「ワークショップ」がどういった場面や分野で使われているのかは、次回にご紹介したいと思います。

その2 「ワークショップ」はどんなところでやっているの?

 では、「ワークショップ」はどんなところで、どのような場面で使われているなのでしょうか?今回は、実際に「ワークショップ」が活用されている場面や分野を事例を交え、ご紹介します。

 まず、「ワークショップ」が活用されている分野を大きく分けると、「アート系」、「まちづくり系」、「社会変革系」、「自然・環境系」、「教育・学習系」、「精神世界系」、「統合系」の7つに分けられる。(中野民夫著、岩波新書『ワークショップ』より)
 この中で、「アート系」は演劇やダンスなどで、よく「演劇ワークショップ」という形でイベントを行うところは多い。また、「社会変革系」とは、人権や平和といった個人よりも社会を変えていくことに重点を置いた分野でも使われている。なお、「統合系」は、いくつかテーマを併せて「ワークショップ」を行うもので、個人と社会の癒しと社会変革などがこれにあたる。

 私が「ワークショップ」を行う分野は、上の分け方で言うと「まちづくり系」、「自然・環境系」、「教育・学習系」にあたると思う。例えば、環境教育の仕事のなかで、環境リーダーを育てる講座を行う場合に、グループワークの中でよく「ワークショップ」を行う。グループでの活動計画を立てるところから始まり、活動計画を実施して評価をする。評価のあとは、今後の計画を練る作業を受講者にしてもらう。このように環境リーダーの講座では、講義だけリーダーを育てることは難しく、受講者に自ら行いたい活動を計画してもらい、実際に計画した活動をもとに次の活動につながるものをもって帰ってもらうことで、体験と知識を統合させ、市民活動などのリーダーを育てるために「ワークショップ」という手法を行っている。

 また、「まちづくり系」では、住民や行政、業者などのあらゆる立場の人がまちを作る主人公であるため、合意形成をしていくことが重要になる。その合意形成を図る過程で、「ワークショップ」を行うことがある。どういうものをまちに作り、どうデザインするかアイデアを出し合い、合意形成をしていき新たなまちを作るわけです。

 企業でも最近は、研修や会議の場で「ワークショップ」を取り入れるところが多い。新人研修・管理職研修などでは、組織で大切なチームワークや意思疎通を図るために取り入れられ、会議ではアイデアを出し会う場としてや参加者の双方向のコミュニケーションを図るために行われています。

 次回は、実際に私が行っている「ワークショップ」の進行や流れをご紹介します。

その3 「ワークショップ」の進行や流れはどう組み立てるの?

 さて、「ワークショップ」はどういう進行や流れで組み立てればいいのでしょうか? 今回は、私がやってきた「ワークショップ」を参考に、「ワークショップ」の進行や流れを組み立てる上で大切にする点をご紹介します。

 まず、「ワークショップ」を進行していく前に、何のために「ワークショップ」を開き、参加者がどうような状態になればよいのかはっきりねらいをもって準備しよう。「ワークショップ」も本番よりも企画や準備の段階でねらいを考え、どうような進行にするかで「ワークショップ」の成功のほとんどが決まる。「準備8割」とはまさにこのこと。
 つまり、主催者側のねらいに併せて、参加者の構成や会場などの雰囲気、あるいは参加者はどんなことを期待して「ワークショップ」に参加してくるのかを想定して、進行や流れを組み立てる必要がある。

 そして、何より参加者が楽しめるものかが大切なポイント。楽しそうなものでなければ、参加者の意欲も下がる。参加者1人1人が参加できる作業や1人1人の持っている特技などを生かしてあげる場を作ることで参加者も楽しくなり参加意欲を促すこともある。
 また、室内でじっとしているものであれば、進行のなかで、室内や外で体を動かすゲームや運動を取り入れると「ワークショップ」に変化がでてくる。「起承転結」も進行の上では、大切になるので、企画書や進行表を作って「ワークショップ」の流れを整理するとよい。

 次回は、実際の進行表を元に、もう少し詳しく「ワークショップ」の進行をご紹介します。

「ワークショップ」の様子

「ワークショップ」は準備の良し悪しで、本番の中身が左右される

その4 「ワークショップ」の流れをデザインする

 前回に引き続き「ワークショップ」の進行についてご紹介します。今回は、実際の「ワークショップ」の流れを時間の経過を軸にご紹介します。

 まず、「ワークショップ」の流れを「つかみ」、「本体」、「まとめ」という3つ括りでご紹介します。

 まず、「つかみ」ですが、これは本題(「ワークショップ」のねらいとなる作業や学習など)に入る前に参加者の「学びの準備」を促すものです。
 参加者が集まり「ワークショップ」が始まりますが、まず、「ワークショップ」の基本的なルールや簡単な流れを参加された方に紹介することが必要です。例えば、主催者の挨拶、施設の説明、一方的な講義ではないことを伝えたり休憩や終わりの時間についてインフォメーションすることなどです。
 続いて、何のために「ワークショップ」を開いたのか参加者に説明することも大切です。これは、何のために「ワークショップ」を開いているのか参加者(主催者も)に意識してもらい、流れが「ワークショップ」自体のねらいから外れないようにするためです。ただ、主催者側の個人的な思いを参加者に押し付けないように。
 「ワークショップ」自体のねらいが参加者と共有できたところで、今度は、参加者の緊張をほぐしてあげましょう。組織やグループ内の「ワークショップ」の場合では、参加者全員顔見知りということもありますが、それ以外の場合は、参加者全員が顔見知りということは滅多にないので、緊張をほぐすために自己紹介などをします。しかし、単に「○○です。よろしくお願いします。」というだけでは、緊張がとけにくく、面白みがありません。ここは、もう少しゲーム要素を取り入れてもいいでしょう。例えば、A4ぐらいの紙に4つスペースを作り、「名前と所属」、「出身・どこから来たのか」、「ニックネームと由来」、「ワークショップに期待すること(持ち帰りたいこと)」などを紙に書いてもらい、それぞれペアーを作り、お互いに2,3分で自己紹介をしてもらう。これをペアーをかえ、数回やれば場の雰囲気が少しは和むことでしょう。このように、参加者(もしくは主催者なども含め)の緊張をほぐすことを「アイスブレーク」、「アイスブレーキング」などと言われています(「アイスブレーク」については、今後このコーナーで詳しくご紹介する予定です)。

 「つかみ」の次は「本体」に入りますが、「本体」は、数分から数時間程度の活動(「アクティビティ」、「ワーク」、「エクササイズ」などと言われる)を通して、参加者を「ワークショップ」自体のねらいに近づけます。ある意味、この「本体」の部分は、「何でもできる」時間なのかもしれません。何かものを作ってもらったり、話あってもらったり、自然の中で何かを感じてもらったり、室内で体を使ったゲームをしたりとそれぞれです。ただ、あくまでも「参加者主体」であることを忘れてはいけません。
 また、「やりっぱなし」ではなく、活動後は補足の講義や活動内容や過程の「ふりかえり」や参加者同士が感じたことや感想を話あう「わかちあい」などを行うことをお勧めします。これらによってやった活動が何倍にも価値を持つものになる可能性があります。これらの活動をいくつも(1つの場合もありますが)繰り返すことで、参加者の学びが深まり、「ワークショップ」のねらいに近づいていきます。

 最後に、「本体」の後には、「まとめ」があります。「まとめ」は、「ワークショップ」全体の「まとめ」であって、前記の「本体」の個々の活動のまとめとは少し異なります。内容としては、前記の「ふりかえり」や「わかちあい」を「ワークショップ」全体を通して行い、参加者が「何を学んだのか」、「何を持ち帰りたいのか」など「ワークショップ」で得た成果を確認してもらいます。成果の確認をすることで、「ワークショップ」の後の生活の中ですべきことなどが意識されます。「ふりかえり」や「わかちあい」の方法はさまざまで、意見を述べてもらう方法やあらかじめ用意したシートに書いてもらう方法などがありますが、「わかちあい」は可能な限り参加者全員の感想や感じたことなどを拾ってあげると「ワークショップ」の多様性(感じ方は人それぞれということなど)がわかります。
 参加者の「ふりかえり」や「わかちあい」のほかにも、「ワークショップ」自体の「評価」をこの場ですると主催者側にも次につながる成果が得られます。簡単なアンケートならきっと参加者も協力してくれずはずです。

 次回は、「ワークショップ」を円滑に進めて行く「学びの促進者=ファシリテーター」の役割についてご紹介します。お楽しみに。
 

「ワークショップ」の流れの一例(出典:『森林環境教育プログラム事例集 ふれあい・まなび・つくる』)

「ワークショップ」の流れの一例
(出典:『森林環境教育プログラム事例集 ふれあい・まなび・つくる』)

その5 「ファシリテーター」ってどういう役割の人?

 今回は、「ワークショップ」で「学びの促進者」となる「ファシリテーター」の役割をご紹介します。

 「ファシリテーター」という言葉は、「促進する」、「助長する」という意味の英語の「ファシリテート」(ちなみに、名詞形は「ファシリテーション」です)からきています。したがって、その機能を担う人、つまりワークショップの「進行促進者」として「ファシリテーター」が登場してきます。

 しかし、単なる司会者ではなく、はたまた人の上に立て教える先生でもない。「ワークショップ」とい場において、参加者を支援し、促進する。また、参加者が心を開いて、自ら学びを得られるような場作りをする。時には、そそのかし、参加者の能力や特質を引き出し、参加者が動くまで待つこともある。
 こういうふうに、「ファシリテーター」の理想の姿を挙げていくときりがありませんが、ワークショップでは「ファシリテーター」が、大切にしなければいけないのは、参加者を思いやることです。参加者が本当に楽しんでいるのか、学んでいるのか、納得がいっているかなど、可能であれば参加者1人1人に、気を使うことが必要です。これは、ワークショップの主役が参加者であるため、人前で話す先生や司会者のように「ファシリテーター」が主役になっては、参加者の主体的な学びを生み出し難くなってしまうからです。
 しかし、かと言って「ファシリテーター」は、参加者任せにしていいかと言うとそうではありません。参加者がワークショップで行き着く目標(全体の場の最終成果)まで、脱線しないようにワークショップを進行させることが必要です。参加者の中でグループを作り、もしグループ内での議論や作業がその場の目指すべき姿から離れた時は、しかっり戻してあげることをします。ただ、「これは違いますので、こうしなさい」というのではなく、「いまの議論はテーマに合っていますか?」や「グループでやるべきことはシェアできていますか?」など、参加者が自ら脱線していることに気づいてもらうような投げかけをすることが大切です。

 また、ワークショップに限らず、「ファシリテーター」という役割がいろいろなところで注目をされはじめています。
 例えば、企業では会議を円滑に進めるためファシリテーターを司会者に代わって置いたり、行政やNPOなど異なる組織や団体が協働して仕事を進めるために仲介として立つ協働ファシリテーターがいたりと、活躍の場はさまざまです。
 これからは、きっと「ファシリテーター」という職業ができ、プロとして働く人が増えることでしょう。

 次回は、「ワークショップ」を取り巻く人(参加者、ファシリテーター、プロデューサーなど)の関係から、「ワークショップ」を捉えたいと思います。

●参考図書:『ファシリテーション革命』(中野民夫著、岩波アクティブ新書)
●関連団体:特定非営利活動法人 日本ファシリテーション協会

その6 「ワークショップ」を取り巻く人の役割について

 今回は、「ワークショップ」を取り巻く人(参加者、ファシリテーター、プロデューサーなど)の関係から、「ワークショップ」を捉えていきます。

 1つの「ワークショップ」を取り巻く人は、参加者、前回の第5回でご紹介した「ファシリテーター」のほか、「プロデューサー」の存在も忘れてはいけません。

 「プロデューサー」と言うと、大掛かりなイベントやテレビや演劇の「プロデューサー」を想像しがちですが、「ワークショップ」とい場における「プロデューサー」は、「企画者」や「脚本家」と言ったほうがしっくりいくかもしれません。
 第3回と第4回でご紹介したワークショップの企画や準備は、主催者が行なうことが多いのです(この時は、主催者=プロデューサーになります)が、時に「プロデューサー」を専門に置き、ワークショップを作ることもあります。
 「プロデューサー」の役割は、ワークショップを演劇に例えると分かりやすくなります。演劇での「役者」は「参加者」にあたり、役者の持ち味を生かす現場監督が「ファシリテーター」にあたります。そして、演劇の骨格を決める脚本家が「プロデューサー」にあたるわけです。
 場合によっては、「主催者」と「プロデューサー」と「ファシリテーター」を兼ねることがありますが、準備段階の「プロデューサー」という役割は、とても大切で、ここでワークショップの良し悪しが決まるといっても過言ではありません。

 「プロデューサー」、「ファシリテーター」、「参加者」の3者のコラボレーション(協働)によって、よいワークショップは作られ、参加者主体の学びの場が動き、新しい学びを生みます。
 「プロデューサー」という存在は、ワークショップ本体の現場では、ほとんど現れてこない役割なのですが、実はワークショップのほとんどを決めてしまうほど大変な役割なのです。

 次回は、「ワークショップ」の場で役立つ「7つ道具」をご紹介します。お楽しみに!
         
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